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Talk session

 2022年1月で7年目を迎えたアソビスキー。設立当初からのエピソードから、コロナ禍を経て現在に至るまでの道筋と、 絶滅した恐竜がこどもに伝えるべきメッセージとはなにかをテーマとする恐竜企画、SDGsや地域連携を含めた 新しい販促活動の在り方について、そして新作コンテンツ【あそびにっく】や【アソビィート】にかける思いなどを主要メンバー3人がトークします。(2022年1月に寄稿)
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小野広太(以下kota):ということでなんとアソビスキーも2022年で7年目です。

近藤学(以下kondo):びっくりするくらいあっという間の7年間でした。創業から3年目くらいはどうなるかと思いましたが笑、一昨年くらいからオリジナル企画が色々と当たってきて、そしてなんといっても恐竜。

kota:そうですね、もうアソビスキー=恐竜くらいの認識の方、大勢いらっしゃると思います。

kondo: 3年前の田中さん(恐竜くんの本名)との出会いから、作っては失敗してい た恐竜コンテンツが【ちいさな恐竜展】という形に昇華して、今のミニ標本展示+ 恐竜ワークショップの組み合わせで30坪から出来る恐竜展、というスタイルが確率しました。

依田竣介(以下yoda):そうなんですね、最初からアソビスキーは恐竜の会社なのかと思ってましたw

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kota:いや全くそんなことはなくて。最初はDINOレースなどのデジタルアトラクション系がメインで、ワークショップコンテンツなんか年に4〜5回くらいしかやっていな かった。デジタルやりながら幾つか恐竜をテーマにしたものを作ったんだけど全く売れず笑。幻のきょうりゅうマニアックスとか。

kondo:でた!幻のきょうりゅうマニアックス。全く浸透しなかった。そして恐竜くんとの出会いから、『ちいさな恐竜展』の基礎プランが作られ、恐竜くんの紹介で片岡さん(ちいさな 恐竜展他のデザイン担当)に『ちいさな』の全体デザインを作ってもらって、あの形になりました。

yoda:あそこまで行くのに色々あったんですね・・・

kota:それでやっとこれだ!ってなって2020年2月の展示会に出して、いくぞ!って・・コロナですよ。

yoda:そこでそれなんですね・・・

kondo:もう2020年が大変だったのはみんな同じだから特に何も言わないけど、せっかくこれから、っていうのは確かにあった。でも2020年は後半結構盛り返して、宮城肉食恐竜展に関われたり、ちいさな恐竜展も3本くらいやれたので、まあ手応えはあって。『ちいさな恐竜展』はけっこう2020年問い合わせが多かった。普段単発で50人くらいの企画をご依頼いただく様な会社様からも、『これっていくらくらい?』って感じで問い合わせが来て。そして2021年、SONYさんのDINOサイエンス(2021年夏に開催された、Sony presents DinoScience 恐竜科学博)は、恐竜くんのおかげ。あれはすごかった。

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kota:そうですね、SONYさん以外にも東京ドームの恐竜博や自社のちいさな恐竜展なども含め、去年はアソビスキーにとって、本当に恐竜YEARでした。

kondo:7月から9月くらいまで、SONYさん以外にもたくさん恐竜のお話をいただいて、とにかく夏の2ヶ月間は化石発掘体験の化石の在庫数を毎晩計算してましたw

yoda:なんで毎晩計算してたんですか?

kota:あれって発注が年に1回なんだよね。で、各所から発注いただいて、感染症の件も結構 ピークで抗原検査の結果中止になりましたとか、逆にめちゃくちゃお客さんがきちゃって在庫 が無くなって今から持

ってきてとかであっちの残り日数からこっちに何枚回せるかとかを計算 とトラックの行き先変更ばっかしてたw
kondo:恐竜から話が変わるけど、当社だけの話ではなくて、コロナ後の商業施設内における 集客・販促イベントの在り方が変わった様な気がしていて。

yoda:利用者であるお客様の傾向、どんな体験をしたいと思うか、とかそういう事ですか?

kondo:そうだね、まず大規模にガバっと人を集める販促イベントは需要減、まあこれは当たり 前だけど。で、地域にもよるけどSDGsと知育。環境問題などに関心があるお客様が明らかに増 えている。

kota:ただ人集めてみんな楽しそうでした、ではもう生き残れない?

kondo:今回のアソビスキーの会社案内のサブタイトル【絶滅を選ぶな】は、昨年国連のスピーチで恐竜が人間に 演説する動画(「絶滅を選ぶな」 恐竜が国連で訴え )を意識してつけたんだけど、 ちいさな恐竜展Ⅱの企画会議のときに『恐竜の絶滅がこどもに与えるインパクトが大きいので安易な気持ちで取り上げたく無い』という恐竜くんからの指摘を受けて。

大人はもちろん、子ども達ももちろん恐竜が絶滅した事は知っているのだけれど、重大な意味を持っていて、影響の大きいテーマであるからこそ何の考えもなく安易に【恐竜=絶滅オチ】をテンプレ的に使うクリエイターや業者に恐竜くんは疑問を持っていて。

kota:この絶滅の大人の解釈って今の色々な社会的問題に対する大人の認識に近いですよね。恐竜以上に繁栄している人間が、今自らの手で絶滅に向かっているって、藤子不二雄Fの短編【大予言】とか【ある日・・】的な、もう大人にとって温暖化とか貧困とかオゾンホールとか知ってるけど、今更ねえ・・・みたいな話なんですよね。

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yoda:それって子ども達も、親がそんなに騒いでないから別にいいか、みたいな感じなんですかね。

kondo:そう、知識としては知っているけれど具体的に危機感を持って理解している人が少ない。恐竜は隕石の中心から200km圏内が一瞬で壊滅して、その後気候変動で絶滅した。つまり自ら絶滅したんじゃないんだけど、国連の動画の恐竜がシニカルに『自ら絶滅を選ぶなんて、過去7000万年の中で最も愚かな行為だ』っていうわけ。これがけっこうズシンとくる。全くもってその通りなんだけど、そこからそれを回避するための行動には繋がりにくい。自分自身も含めて。

yoda:恐竜たちは自ら絶滅したんじゃないのに、なんで人間はどんどん資源をつぎ込んで環境破壊をして破滅の道を突き進むの?と。

kota:そう、恐竜が人間に、なんで自滅するの?っていう問いかけをする。恐竜に関わってきてわかったのが、恐竜はSDGs的な観点で最高の教材なわけで、アソビスキー的には恐竜くんの指摘もあって今までちょっと隠してきた『絶滅と恐竜』の話と、今の人間が滅亡に向けて進んでいるのをどうしていくか、の答えがSDGsだ、という流れを恐竜というモチーフを活用してこどもたちに伝えていくべきだと。

yoda: それで今日の撮影がここ(TCA東京ECO動物海洋専門学校・恐竜校舎)なんですね!

kondo:いや、それはこの学校のアクロカントサウルスの全身骨格(骨格設計は恐竜くん)がかっこいいからw

kota:まあ確かにw

kondo:まあ依田くんのいう事も確かにあってのここなので。やはり大きな恐竜骨格が残した絶滅のインパクトを知るにはこれが一番だから。こんなに大きくて強い恐竜が絶滅してしまう、気候変動や環境破壊ってどれだけ恐ろしいかをこどもに伝えるのが重要。未来のこどもたちへ、恐竜を通して環境への気づきを得られる機会を作って行けれ ば、という一年にしましょう。

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kondo:そして2021年は【あそびにっく】のテストマーケティングの年でした。小野さんお疲れ様でした。

yoda:あそびにっくは去年からスタートだったんですか?

kota:もともとはある企業の方から相談があって、年間通しで毎週ワークショップを運営込みで週替わりでやれるところないですかね、みたいな話を受けて。じゃあウチでやってみますか、という流れになって。

kondo:もともと小売店舗の方(2020年からアソビスキーという玩具店を4箇所展開中)でワークショップを毎週週 替わりでやり始めていて、それを流用したらできそうかな、という話を受けてまずは2店舗くらいでスタートして。こんなのを始めたんですよ、という話をしたらウチもやってみたいという感じで徐々に広がって。4箇所目くらいになってもう毎週のワークショップの準備が大騒ぎな感じになって。

kota:これはちょっと片手間じゃだめだ、となって本格的に商品開発をスタートし始めて、そしたら今度は結構施設へお客様から、来週は何やるんですか的な問い合わせも入り初めて ちゃんと事前にPOPとかもしなくちゃ、みたいにだんだん体裁が整って今のスタイルになってきました。

kondo:2022年は年始にほぼ48種類のコンテンツ企画の開発含め発注等も済ませて、いよいよ本格的に拡大していく方向です。

kota:あそびにっくは販促イベントだけで終わらない、施設販促の新しい在り方を問うもので、施設の担当販促マネージャーさんのブレーンとなって、アニメのキャラクターが来るから ここにくる、ではなく、販促イベントそのものが施設のカラーになって、地域に根ざした施設のファン形成を促す新しいもの、という捉え方をしてもらいたい。

kondo:ステレオタイプな販促企画が絶滅するかもしれない中、その先を見据えて作った『あそびにっく』が、その名前だけでお客

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様が内容を理解して、『行きたい』場所になる様、子ども向け知育ワークショップ=あそびにっくの文字を見ただけでお客様が、SDGsの子供向け知育ワークショップね、と理解される様、育てていきましょう。
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kota:【アソビィート】も本格的に稼働します。

kondo:そう。集客・販促としてSDGsと地域連携ってほんと課題で、単発イベントでは表現が難しい。 そこでアソビィートというプロジェクトを作って、地域の子ども食堂と実施する施設を連携して、地域連携 と、SDGを一緒にやっちゃおうと。 yoda:キッズイベントを実施する施設の近隣にある子ども食堂へお米を提供する仕組み、面白いです。

kondo:これも昨年からリサーチをしていくつかの子ども食堂を回っていると色々見えてきて、ここで話 すと長くなるから割愛するけど、でも色々調べているうちに昨年末のニュースみてたらこども食堂の件数 が1800件くらい増えて5800件くらいになっているらしく。

kota:増え方がやばいですね。時代にマッチしていて需要があるから、なんだろうけど。

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kondo:今月も数件、子ども食堂の方と話すけど、なんでやっているのかの理由がみんなほんとバラバラで、立場もそれぞれ違ってほんと統一性がない。で、まあ大体みんな1〜2箇所位で。多店舗店舗展開してる人はほぼいない。子ども食堂は今年より多く接点が増え、SDGsを体感出来る象徴的なものになると 思うので、ここと施設を販促を通じて繋げられれば、という思いがあります。
kota:今年ももりだくさんですね、新しいチャレンジも多く、色々仕掛けていく感じです。
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kondo:7年目って10年目が見えてきて、創業時の手探りな段階から、今やっていることの先のことがある程度分かる様になってきたステージだと思うのだけれど、アソビスキーは最初からNEWER(新しい)な会社、という印象を持ってもらいたいという点は創業当時から変わっていなくて。とにかく7年間、新しさを感じるコンテンツ作りに注力してました。業界内で他にない、ちいさいけど価値のある『宝石の様な会社』になりたい、という思いは変わっていない。以前よりクライアントやエンドユーザーにどう思ってもらうかを考える様になったけど、基本的に誰もそこには手をつけないよね、というものに手を出し続ける会社ということだけは7年目も変わらず、むしろ過去最高のリリース数になるくらいの勢いでやってます。

yoda:商品数が多すぎてお客様が胃もたれするくらいです笑

kondo:そこは営業担当者はうまくお客様のニーズをつかんで素敵に情報をお伝えください!​​

(2022年1月6日/TCA東京ECO海洋動物専門学校・恐竜校舎にて撮影)
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Company members

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株式会社アソビスキー
代表取締役
近藤 学

1971年5月千葉県生まれ。ABC-MART、スープストックトーキョー、 ボーネルンドでの27年間のサラリーマン生活を経て2016年1月に起業。過去就業していた企業での経験を生かしたキッズイベント企画や知育玩具の開発などを中心に事業を展開。アソビスキー全てのクリエイティブ業務(企画・商品開発・デザイン)を担当。
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株式会社アソビスキー
法人営業部マネージャー/イベントプロデューサー
小野広太

1991年4月埼玉県生まれ。子どものボランティアを学生時代より経験。社会人になり右往左往する中で子ども一人一人の「たのしい」 を育むことこそ自分のやりたい事だと考え、2017年に同社へジョインし、現在は営業マネージャーとしてアソビスキーの法人営業部門の業務と、月額サブスク事業【あそびにっく】事業を担当。
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株式会社アソビスキー
法人営業部/ワークショップディレクター
依田竣介

1996年5月北海道生まれ。教育大学卒業後函館市のデジタルコミュニケーションスペースで勤務。アナログとデジタル、文理融合のワー クショップや企画を開発し、より多くの子どもの目の色が変わる瞬間 を作りたいと思うようになる。2021年12月にジョイン。現在主にプログラミングワークショップの企画を担当。
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Location:TCA東京ECO海洋動物専門学校

Photographer + retoucher:村山写真事務所

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